なぜだ？なぜだ？なぜだ？

昨日、打ち合わせに向かう途中、車で世田谷の裏道を
走っていたら・・・

釣り堀がない。

僕の大好きな世田谷フィッシングセンターが
なくなっていたのです。

なくなっているというか、解体作業中で、ノスタルジックな
木造の平屋は見るも無残に、ブルドーザーの下敷きに
なっていたのです。

驚きのあまり、しばらく呆然としてしまいました。

しばらく行っていなかったのですが、
僕が通い始めてから、もうかれこれ５，６年が経ちます。
作曲の合間に、気分転換でよくひとりで行っていました。
何も考えたくないとき、釣り糸を垂らしていると落ち着き
ました。
最初はそんな感じでしたが、そのうち「釣る」ことに夢中に
なり、集中力を使ってしまい、返って疲れてしまうなんてことも
しばしばでした。（笑）

それもこれも、この釣堀は釣った魚のサイズに
合わせて点数が決まっていて、
大きい魚（だいたい３０Cmくらいだと）は４点。
ちっちゃな金魚は１点。というようになっていて、
３００点貯めると、「マイ竿」がもらえるシステムに
なっていたのです。
点数を貯めたくて、必死に釣っていました。

だいたい、２時間やって４０～６０点といったところ。
僕は３００点の竿を持っているのはもちろんのこと、さらに
５００点貯めるともらえる、グレードアップした「プレミア竿」
も持っていました。
そして確か、さらに６００点ほど貯まっていたところだった
気がします。

魚、水の音、とともに、僕の心を癒してくれたのは、
なんといっても、そこを営んでいる
おじいさんとおばあさんです。

２人とも、とってもいい方。
いつも親切にそしてしゃれっ気たっぷりに
「釣り」の手ほどきをしてくれたのは、
おじいさんでした。

「なにが釣れるんですか？」と聴いたら

「サメだよ。」

とか、

魚が針を飲み込んでしまったときは、

「針食うほど、腹減ってんだなあ~｣

とか、

「イモムシ（初心者用に渡してくれるエサ）が
最近手に入りにくいんだよ」
と言うので、なんで？とたずねると

「イラクから仕入れてるからだよ。」
（当時、イラク戦争が始まった頃だった）

とか、
真顔で言うのです。

小柄で可愛くて、冗談が粋で、
女のこのお客さんが、魚を釣り上げると、
遠くの番台から、にっこり眺めてる。
そんなおじいちゃん。

おばあちゃんは、テレビが大好き。
番台に置いてあるテレビを見て、
ゲラゲラ笑っているのです。
いつもお笑いやバラエティーを見ていて、
大笑いしながら、たまに突っ込みなども
入れていました。 
気の効いた一言をポツリポツリ言うおじいさんとは
対照的に、話し出すと止まらないほどおしゃべりが
好きなおばあさん。

そんな、世田谷フィッシングセンター

が、ない。

なんで？

前回行ったのは、今年の８月でした。

僕の竿は今どこに？

おじいさん、おばあさんは？
お元気なのか？

どうしてなくなったのか？
わからないのです。

建て替えのなのか？
もう、なくなってしまったのか？

もう、行けなくなってしまうのかと思うと、
本当につらい。

ネットやブログを検索しても、これに関する記事がなく、
なんとも寂しい限り。

どうなったのか知りたいし、復活してくれることを
強く祈っています。

では。

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