mammytone『Recipe Of BEETLES』 その2
2009/08/01 - 3 Comments »
Message from NEMO
みなさんこんにちは。
さてさて、
ビートルズカバーアルバムのお話パート2。
ここまでを軽くおさらい。
昨年末にある女性ボーカリストと
ビートルズのカバーアルバムを作ることになり、選曲を始めた俺。
友人である(ある意味)危険な男Rマンの助言から一曲決定。
そしてあと10曲ほどを、俺自身の独断と偏見で決定。
おさらい終了!
では今日は、このように厳しい審査を勝ち残り、厳選され、
マミートーンのアルバム『Recipe Of BEETLES』に
実際に収録された曲たちの解説をしていこうと思います。
お付き合いのほど、よろしくどうぞ!
Recipe Of BEETLES-カブトムシのレシピ- | |
「マミートーン」メディアファクトリーより発売2009-08-05 |
まず、1曲目に収録されているのは、
「DAY TRIPPER」
1965年に11枚目のシングルとして発表された
ビートルズのオリジナル曲。
作詞、作曲は「レノン・マッカートニー」です。
ギターキッズなら誰もが弾きたくなっちゃうような
かっちょいいギターリフから始まるロックナンバーです。
さてさて、この曲をどう料理していこうか・・・?
俺が、この曲をアレンジするにあたって思い描いていたのは、
Ramsey Lewisの「Dancing in the street」って曲なんです。
ダンシング・イン・ザ・ストリート(紙ジャケット仕様) | |
ラムゼイ・ルイス |
(これは、ライブ盤なんだけど、ずいぶん昔にアナログで
手に入れました。)
重要だったのは、そのテンポ感。
聞いている人が自然と手拍子して踊りたくなるような
テンポにしたかったのです。早くもなく、遅くもなく。
このライブ盤にも、観客たちが自然と手を叩いている
会場の様子が収められています。
ちょうどいいあんばいのテンポ。
これが難しかった。笑。
8ビートなのに、16を感じさせる。
これが味噌だね!
通常のドラムパターンでは、1小節のなかの2拍目と4拍目で
スネアがきますね。その2拍目と4拍目のジャストで叩いてはダメなんです。
ほんのちょびっと、もうほんと針の穴程度、長さで言うと3ミリ程度、
「後ろ」で叩くのです。笑。
そうすると、このノリが出てくるのです。
あ、すいませんっ。
ドラマー&バンドマン向けのお話でした。
たまにはこんな話も良いかと・・。笑。
ちなみにこのラムゼイ・ルイスのアルバム。ドラムを叩いているのは、
のちにアース・ウィンド&ファイヤーのボーカルとなる
モーリス・ホワイトです。
「ドゥユ~、リメンバァァ~(セプテンバー)」の人。笑。
さて、話をマミートーンの「Day Tripper」に戻します。
ドラムはメツギさん。
竹ひごスティックで叩いて頂きました。
ピアノは島田さん。シマダースベーダーさん。笑。
で、ベースとギターは俺が弾きました。
手拍子が入っています。実際にレコーディングメンバーみんなで
手拍子をして録音したのですが、それともうひとつ、隠し味として、
サンダルを叩いています。笑。かた~いゴムのサンダル。
カッチカチの奴です。
これを叩くと、いいあんばいにクラップが引き締まります。笑。
俺が弾いたギターは、ギルドのセミアコ。
これは後日ご紹介するとして、今回は
ベースについてちょっと話してみたいと・・・。
この曲で弾いたベースは、
俺が学生のころにポールマッカートニーに憧れて購入した
偽ヴァイオリンベースなのでございます。
ニセものです。・・・あ、聞こえが悪い。
もとい、コピーモデルです。笑。
今でこそ、ネットが普及し、ネットオークション等を利用すれば、
わりと容易く楽器を見つけて購入できたりしますが、
あの頃は、欲しい楽器を見つけるのは結構大変なことでした。
そのころ一番有効だと思われた方法は、
雑誌の「売り買い」コーナーに投書すること。
俺は、当時一番の情報量を誇っていたと思われる音楽雑誌の
「買いたい」のコーナーにハガキを出したわけです。
「グレコ(日本の楽器メーカー)のヴァイオリンベースモデル
が欲しいです。2~3万で。」と。
そしたら、2ヶ月後。
雑誌に掲載されたわけですよ。笑。
よっしゃ!!
そして、数日後。
来たんですよ。自宅にハガキが。
しかも、北海道から。笑。
きたーーーーーー!!
で、さっそくハガキに書いてある電話番号に電話したんですね。
とっても感じのいいお兄さんで、
「いいよ~、2万で。ただし、ちょっと古いモデルだから、実際本物の
ヴァイオリンベースのヘッドの色とちょっと違うよ~。」
なんて言ってくれて。
そんなところこだわっていない俺は、
「ありがとうございます!!」って即答。笑。
それから数日たって、届いたわけです。
北海道から。
偽、いや、コピーモデルのヴァイオリンベース!
↓↓↓↓
ビートルズ好きには、たまんないっ。
そして、こちらがそのヘッド。
本物は、「ヘフナー」という外国の楽器メーカーのもので、
ポールが使っていたヴァイオリンベースのヘッドは、
茶色ではなく、真っ黒なんです。
これはこれで、味ですなっ。
こうして、海を越えてやってきたこいつを、
10数年の時を越えて、今回のビートルズのカバーアルバムで
弾いたわけなんです。
1曲目の話が長くなってしまいましたね。
2曲目に移りましょう。
2曲目は「Revolution」
1968年に18枚目のシングルとして発売された
ビートルズのオリジナル曲。
作詞作曲は「レノン・マッカートニー」
主に、ジョンレノンが作った作品です。
この曲は、ファズギターをギンギンにかき鳴らしたロックバージョンと、
アコースティックでのんびり演奏された2パターンがあります。
ジョン本人は、のんびりバージョンでやりたかったみたいですが、
周りの勧めで、ロックバージョンも録音され、そっちがシングルに収録
されました。のんびりバージョンのほうは、アルバム「(通称)ホワイト
アルバム」にだけ収録されています。
この曲は、ほんわかJAZZにアレンジしてみました。
およそ、「革命」とは程遠い雰囲気。笑。
ジョン本人も、自分の曲がどう解釈されようが、
聴いてる人の勝手だ。なんてなことを言ってたので、
ま、大胆にやらせてもらいました。
ここでも、俺のヴァイオリンベースが活躍です。
コピーモデルとはいえ、本物と同じく、ショートスケールなので、
独特な「もっこリした音」が出て、いい味なんです。
弾き方によっては、ほんのちょびっとウッドベースっぽくもなります。
そして、なんといっても、この曲のピアノソロはすばらしぃ~ですねっ。
シマダース・ベーダーさんが、いいソロ弾いてくれました。
そんなわけで、長くなってしまったので、
今回はこの辺で。
今日ご紹介した2曲は、このアルバムに収録されています。
機会がありましたら、オリジナル曲も楽しんでくださいな。
Past Masters, Vol. 2 The BeatlesEMI Records 1991 |
ではでは。
やすこ Writes:
NEMOさん、こんばんは。
人間が自然と手を叩いたり、踊り出したくなるようなテンポ、
かなり、難儀したようですね。
でも、作品を待っている私は、
どうやって、作られたか知ってから聴くと、
それだけで、その作品に愛着も湧きますし、ひとつひとつの音を大事に聴いていけます。
ハンドクラップならぬ、サンダルクラップ、凄いアイディア出しましたね(笑)
海を越えやってきたヴァイオリンベースの音も必聴ですね。
Revolutionが、「ほんわかJAZZ」!?
うーん、軽く腰をスイングしたく成る感じでしょうか?
「もっこりした音」は、
「丸みをおびた音」と解釈させていただきます(笑)
あー、早く聴きたいです!
2009/08/01 at 00:59
Tomo Writes:
こんばんは~。ネモくんはマニアックな話になると、
記事がすごく長くなるから嬉しいです。
ほんのちょびっと後ろで叩くドラムも、サンダルクラップも、
ヴァイオリンベースも・・どれも聴くのがすごく楽しみ♪
今日、レシピにある曲を聴いてみようと思ったら、「I will」と
「Blackbird」だけ見当たらなくて・・ビートルズの「ホワイト
アルバム」だけ、私はまだ持っていないことに気付きました。
明日にでも、探しに行ってこようかな。
オリジナルをしっかり聴いて、マミートーンを待ちたいと思います。
2009/08/01 at 21:47
MK Writes:
はじめまして。
今回のアルバムとっても楽しみにしています。
Eleanor Rigby、Drive my car、Blackbird は大好きな曲です。
特にBlackbirdは美しすぎるメロディと優しいポールの歌声だけで泣ける位好きです。
なので、解説も最後までぜひぜひお願いします。気長に待ちますので(笑)
2009/08/03 at 22:13