もうかれこれ１５年ほど通っているだろうか。

東京のとある飲み屋さん。

 

先日も、ちょいとお邪魔しに行ったら、

お客さんは徐々に帰ってゆき、
マスターと俺だけになった。

 

その時、Gが現れた。

 

Gとは、ゴキブリのこと。

 

お店によって呼び方は異なるが、
飲食店において、「ゴキブリだ！！」などと
叫ぶことはできないので、店員同士、
隠語で呼ぶことが多い。

例えば「店長、２番です」とか。

 

で、それはいいとして。
そのGが現れた時、
ここのマスターは、

「よっしゃ！！！」

と言って・・・・。

 

こんなことをしだした。

え・・・・・・・・？

なんすか、それ？

 

「いや、Gだろ？これでいつもやっつけんだよ」

 

やっつけるって、まず当たらないっすよね？

 

「ばかいっっちゃいけないよ！当たるんだよ」

 

いや、仮に当たったとしても、やっつけることは無理でしょ？

 

「１発当ててさ、弱ってきたところを２発目でやっつけるんだよ！」

 

まじすか？

 

そんなやりとりをしている間に、２人はGを見失った。

 

「どっかいっちまったなあ～」

 

逃げましたね。でも、マジ当たるんすか？

 

「当たる当たる！すげ～ぞ。やってみようか？」

 

はい。

 

マスターは、店においてあったぬいぐるみを、３０センチほど
離して置いて、そのぬいぐるみの耳を当てると言う。

 

「いくぞ～！」

 

ぴゅ～んっ。

 

 

輪ゴムは、ぬいぐるみにかすりもせず、
どこかへ消えていった。

You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. You can leave a response, or trackback from your own site.